ごあいさつ

そば処丸万よりごあいさつ

山形県は蕎麦どころと言われますように、村山地方を中心として蕎麦街道の名店が数多くひきめきあっております。

使用するそば粉やそばの打ち方も店によって様々であり、見た目にも鼠色した通称「田舎そば」や「板そば」として提供され、そばのコシや風味に絶大な人気を得ております。

私共「丸万」の原点は、大石田町次年子部落にあります。 経営陣にそば好きが多く、是非とも自前でそばを打って「打ち立て」で食べたいということから、職員を3人次年子の「仁三郎」に修行させた経緯がございます。 そもそも「仁三郎」という店(店というより普通の民家)は完全予約制で何杯食べても1,000円が売りのお店。 そばが出て来る前のワラビの一本漬けやキクラゲのカラシ和えがとても評判が良く、数多くのお客様によって支えられ、人気のお店でありました。 そばを打つのは「おばあちゃん」、会計は「おじいちゃん」でした。

お二人とも非常に気さくな方で、麺つゆの作り方やそばの打ち方をとても詳しく教えていただきましたが、お二人とも高齢ということもあり、平成18年に店じまいすることとなりました。 長年使い続けてこられた製粉機械を譲り受け、製粉の仕方や麺つゆの作り方では試行錯誤を繰り返しながらやっと自前でそばを打つレベルまで達しました。 そばという食べ物の持つ特性から打ちたて、ゆでたてといった基本が何よりも大切であることがやっと理解できたのです。 そして会議の合間に提供されるそばを食べて誰もが「旨い」と感嘆の声を上げたものです。

次年子風の特徴をもう一つ、大根汁です。大根汁をそばつゆと割って食べるとまた独特な風味が生まれ、そばが非常に美味しくなります。 こういった過去の経験や身内で食べていたそばが「そば処丸万」のルーツなのです。

平成20年12月に長井市内の老舗旅館を引き受けることとなり、社長の鶴の一言「この旅館でそば屋をやるぞ」ということで老舗旅館の利用価値及び方向性が決まりました。勿論、店を出したり働いたりといった経験など皆無の素人ばかりが知恵を出し合って他の店にはない特徴は何かといった検討が始まったのです。

  • 他のそば店と差別化を図る
  • 十割そばのみ提供
  • 食べ放題を取り入れる
  • 大根汁は絶対欠かさない
  • 使用する玄そばの産地を表記する

当初の計画では、食べ放題のみの提供を予定しておりましたが、 個人の嗜好、年齢、性別を考慮するとやはり数種類のメニューは欠かせない等、様々な意見、問題を一つに集約しながら平成21年5月2日のオープンを迎えることとなったのです。 異業種からの新規参入ではありますが、「そば処丸万」は、これからも地域の皆様に愛される旨いそば屋を目指し、妥協のない麺作りで、より一層精進してまいりますので、今後ともご愛顧賜りますよう宜しくお願い致します。

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